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2017.12.03

「眼の奥の痛み」について

 

眼の痛みと頭の痛みを感じる神経は、どちらも三叉神経という神経です。

そのため、頭の病気であっても、「眼が痛い」と言って眼科を受診されることが時々あります。
眼が痛いときは、それが「眼の病気によるもの」なのか、「頭の病気によるもの」なのかを調べる必要があります。

痛みの程度やその他の症状から原因を予想しながら、検査を進めていきます。

 

「眼の病気によるもの」
眼が痛いといっても、眼の表面が痛い場合と、眼の奥が痛い場合があります。
眼の表面の痛みは、ゴロゴロするなどの自覚症状が多く、ドライアイや角膜の異物やキズが考えられます。
眼の奥の痛みは、眼精疲労(疲れ目)によるものが多いのですが、視力障害や充血を合併する場合は重篤な眼疾患のことが多く、急性緑内障、ぶどう膜炎、視神経炎などが考えられます。
急性緑内障によって眼圧が上昇すると、すぐに治療を始めないと数日で失明する場合もあります。

 
「頭の病気によるもの」
群発頭痛によるものが多いのですが、まぶたが下がってくる、物が二重に見えるなどの症状を伴う場合は、脳動脈瘤、脳腫瘍、クモ膜下出血やその前兆の場合がありますので、早急に頭部MRIなどの精査が必要です。
そのほか、副鼻腔炎、心因性の痛みの場合もあります。