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2017.07.22

はやり目の診断と治療について

 

はやり目の症状が疑われる場合、アデノウイルスの有無を調べる検査を行います。

具体的には、綿棒でまぶたの裏の粘膜をこすって、それを専用の液に入れ、迅速診断キットに3滴垂らします。

その後、5分間待って、下の写真の様にCとTの両方に赤い線が出れば、アデノウイルス陽性です。

Cのみに線が出た場合は陰性ですが、ウイルスの量が少ない場合は、はやり目であっても陰性にでることがありますので、はやり目の可能性を完全には否定できません。

 

 

残念ながら、はやり目の特効薬はありません。

対症療法として、炎症を抑えるためのステロイド点眼や、細菌の混合感染を予防するための抗菌薬点眼を行います。

自宅で静養しながら点眼を続けていると、感染したウイルスに対する抗体が体内で作られてくるので、自然に改善してきます。

発病から1週間前後で症状がピークをむかえ、その後だんだん軽くなり2~3週間で治りますが、角膜の濁りは消えるまでに数ヶ月かかることもあります。