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2019.02.05

危険なカラーコンタクトレンズの特徴

 

若い女性を中心に、おしゃれカラーコンタクト(カラコン)を使ったことによる角膜浮腫などのトラブルが増えています。
カラコンは高度管理医療機器に指定され、医薬品医療機器等法で規制されていますが、現実にはインターネットや雑貨店などで簡単に購入できます。
安全性よりも、ファッション性と値段の安さを重視される方に、多くのトラブルが起こっています。

 

危険なカラコンの特徴を挙げます。

 

1. 柔軟性に乏しい
2. 酸素透過性が低い
3. レンズ表面が凹凸
4. レンズ表面に色素が露出

 

1. 柔軟性に乏しい

 

カラコンは黒目を大きく見せることによる美容効果を目的としています。
レンズのサイズが大きくデザインされていますので、カラコンと角膜の間の涙液が交換されにくくなり、角膜浮腫を起こしやすくなります。
また、レンズが厚く硬いため柔軟性に乏しく、角膜に張り付きやすい特徴があります。

 

2.酸素透過性が低い

 

度入りのコンタクトレンズは酸素透過性の高いものが多いのですが、度なしのカラコンは酸素透過性の低いものが圧倒的多数を占めています。
雑貨店で売られているカラコンの多くは1970年代の初期のコンタクトレンズと同じ素材で、安全基準を満たしていません。
最新のレンズの10分の1以下しか酸素が通らないため、カラコンをつけると、角膜が酸素不足になって角膜内皮細胞が少しずつ死んでいきます。
しかし、カラコン自体の安全性は改善されることなく、色素デザインと商品名を変えただけの商品が続々と新発売されているのが現状です。
カラコンを装用するなら、高含水で酸素透過性が高い素材、1日使い捨てレンズを選ぶようにしましょう。

 

3.レンズ表面が凹凸

 

色素部分はサンドイッチ構造でレンズ内に色素が内包されているものが安全です。
色素がレンズ内に内包されていても、色素部分のレンズ表面に凹凸があるため、摩擦が角膜にかかりやすくなります。

 

4.レンズ表面に色素が露出

 

色素がレンズ表面に出てくると危険度が増します。
カラコンをこすり洗いをしただけで色落ちする場合は、かなりの粗悪品ですので装用しないようにしましょう。
レンズ表面には色素が露出していないと広告していても、実際に調べるとレンズ表面に色素が出ている商品もあります。
色素は金属でできています。
そのため、色素がレンズ表面に出ると、表面がヤスリのようになりますので、アレルギー性結膜炎や角膜の傷、細菌やアメーバによる角膜炎の原因になります。