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2017.04.08

正常眼圧緑内障について

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眼圧が正常範囲内(20mmHg以下)なのに、もともと視神経が弱いために緑内障になる場合を「正常眼圧緑内障」と呼び、日本人の緑内障の約70%を占めています。

 

視神経の強さには個人差があります。

つまり、同じ眼圧の数値であっても、視神経が障害される人と障害されない人があります。

すなわち、眼圧が正常範囲内であれば安心というわけではありません。

 

正常眼圧緑内障であっても、眼圧の高い緑内障と同じく、視神経が徐々に弱っていき、視野が狭くなってきます。

症状は非常にゆっくりと進行するため、自覚症状がほとんどありません。

 

正常眼圧緑内障の原因は、まだよくわかっていませんが、視神経の血流障害や変形など多くの原因が考えられています。

患者さんごとに視神経障害の原因はさまざまです。

 

治療法は、現在のところ視神経を強くする薬はありませんので、眼圧を下げるしかありません。

もともと正常範囲内である眼圧をさらに下げるのは難しいですが、眼圧を20〜30%下げると、約80%の人は進行を遅らせることができます。

眼圧を下げるには、まず点眼治療からはじめ、効果が不十分な場合には、手術治療が行なわれます。