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2017.06.10

生理的な視神経乳頭の陥凹拡大について

 

人間ドックで「視神経乳頭の陥凹拡大」を指摘されても、眼科で精密検査をした結果、異常がなくて経過観察のみになることがよくあります。

視野や神経線維に異常を起こしていなければ、「視神経乳頭の陥凹拡大」の治療は必要ありません。

 

「生理的な視神経乳頭陥凹拡大」とは、異常がないのにも関わらず、生まれつき陥凹の拡大を認めるものです。

顔のかたちが人それぞれ違う様に、視神経の形や大きさも様々であり、視神経乳頭が生まれつき大きい場合は陥凹も大きくなります。

 

視神経乳頭の大きさの判定方法として、視神経乳頭から黄斑までの間に乳頭が何個並ぶかを見る方法があります。

通常2個半位ですが、2個より少なければ乳頭が大きいと判定されます。

 

 

⬇視神経乳頭の陥凹が拡大している様にみえます。眼底の中心部を黄斑といいます。

 

 

⬇視神経乳頭が黄斑までに2個入らないので、視神経乳頭が生まれつき大きいことが分かります。

視神経乳頭が大きいために陥凹が拡大して見えるだけ(生理的な視神経乳頭陥凹拡大)で、病気ではありません。