お知らせ & コラム News & Column

2017.05.21

視神経乳頭の陥凹とは

 

目の中に光が入ってくると、眼底の網膜が光を感知します。

すると、網膜の視細胞で映像を電気信号に変換し、電線の役割をする神経線維を伝って脳に画像情報が送られます。

「視神経」は100万本以上の神経線維の束であり、眼球の後ろから出て脳まで繋がるコードのようなものです。

「視神経乳頭」は、眼球と視神経の接合部で、眼底の中心より少し鼻側に寄ったところにあり、通常上下に長い楕円形をしています。

 

 

視神経乳頭は、ドーナツ状に縁取りされたオレンジ色の部分と、中央の白い部分に分けられます。

視神経乳頭の中央の白い部分はへこんで(陥凹して)いるため、これを「視神経乳頭の陥凹」といいます。

人間ドックなどで指摘される「視神経乳頭の陥凹拡大」とはこの白い部分が大きいことを示しています。

 

 

陥凹が大きくなる原因は、視神経がすり減っている、すなわち視神経を構成している神経線維の数が減少していることを意味しています。

神経線維の数が減る代表的な病気は緑内障ですので、「視神経乳頭の陥凹拡大」は“緑内障の疑いがある”ということです。

「視神経乳頭の陥凹拡大」といわれたら、早めに眼科を受診して精密検査を受けましょう。