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2017.06.03

視神経乳頭の陥凹拡大と言われたら

 

人間ドックでは眼底写真を撮り、後日眼科医が写真をみて診断します。
その結果、「視神経乳頭の陥凹拡大」を指摘され、要精密検査といわれることがあります。
「視神経乳頭の陥凹拡大」がある場合、緑内障の疑いがありますので、早急に眼科で精密検査を受けて下さい。
眼科では、①OCT検査(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)②視野検査などを行い、緑内障かどうかを診断します。

 

① OCT検査
弱い赤外線を利用して眼底の神経線維の厚みを測定することで、視野異常が出る前の初期の変化をとらえることができます。
測定時間はわずか10秒前後で、体調などは全く影響しません。
白内障などによって赤外線の透過率が低くなると、神経線維の厚みが実際よりも薄く測定されるという問題点があります。

また、元々強度近視などで神経線維が薄くて緑内障ではない症例を異常と判定したり、緑内障と紛らわしい症例との鑑別をケースバイケースで行う必要があります。

 

 
② 視野検査
光が見えたらボタンを押して合図する方法で、見える範囲を調べます。
視野が狭くなっているかどうかで緑内障の診断をするのですが、神経線維が30%以上いたんで初めて視野に異常が出るという問題点があります。
また、検査は両眼で約15分かかり、検査時の体調や集中力や心理状態によって結果が変動することもあります。

自覚的な検査であるため客観性に乏しく、検査がうまく行えているかどうかが患者さん次第です。

 

 

以上の検査は痛みや苦痛を伴いませんので、安心してご来院ください。