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お子様が近視でお悩みの方へ

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当院における近視の進行抑制治療について

土佐やまもと眼科では、お子様の近視の進行を抑えるために、マイオピンによる新しい治療法を始めました。
1日1回寝る前点眼で、副作用がほとんどなく、なおかつ十分な近視進行抑制効果が得られることが示されています。(2年間で約60%の近視抑制効果)

 

  • 適応
    * 6歳以上12歳以下(13歳以上もご相談にのります)

* 中等度(-6D)以下の近視

* 3カ月毎の定期通院が可能な方

 

  • マイオピンの処方の流れ
    1.  お子様の視力や目の状態などを検査・診察します。
    2.  診療後、マイオピン(目薬)を処方します。
    3.  1ヶ月後に目の状態をチェックするために受診していただき、問題がなければ3ヶ月毎の定期受診に移行します。

※ 治療は少なくとも2年間継続する事をおすすめしています。

 

  • 費用について
    目薬は海外から個人輸入したもので、自費診療(保険適応外)です。

* 初回の処方時 4,000円 … 診察・検査費 1,000円+目薬代 (1本分3,000円)

*  3か月毎の定期受診 10,000円 … 診察・検査費 1,000円+目薬代 (3本分9,000円)

 

  • ご注意
    * 近視抑制のマイオピンによる治療は自費診療となりますので、近視進行抑制以外での診察は別の日に受診して頂くことになります。
    * たとえば定期検査の日に、花粉症も診察、ということは行えませんのでご了承お願い申し上げます。
    * 自費診療と、通常の保険診療は、同日に行うことができない規則がございますので、患者様のご理解をお願い申し上げます。

近視の疫学調査について

文部科学省の学校保健調査によると、小学生における「裸眼視力1.0 未満の割合」は年々増加傾向にあり、昭和54年(1979年)には17.91%でしたが、平成27年(2015年)には過去最高値の30.97%を記録しました。

 

幼稚園生、中学生、高校生における「裸眼視力1.0 未満の割合」も同様に増加傾向にあり、過去最高値を更新し続けています。

この「裸眼視力の低下」の原因のほとんどは近視と考えられるため、この結果は、わが国の近視人口が増加し、低年齢化していることを示しています。

 

また、2000年から2001年にかけて岐阜県多治見市で行われた「多治見スタディ」という疫学調査では、40歳以上の近視の有病率(-0.50D未満)は 41.8%でした。

また、年代別に近視の有病率をみてみると、40~49 歳では全体 の 69.0%、50~59 歳では 46.0%、60~69 歳では 21.5%、70~79 歳では 16.0%であり、年代が若くなるほど近視の有病率が高くなっていました。

 

日本人はほぼ単一人種であるため、近視の原因が遺伝素因によるもののみとすると、近視人口の増加や低年齢化の説明がつきません。

近視の発症と進行には、遺伝素因以外に環境要因が大きく関与していることが示唆されます。

 

同じ年齢であっても、都市部に在住し、勉強などの近見作業を長時間していて、外遊びの時間が少ない子供は、近視が進行しやすいことが知られています。

どのような環境下で子供時代を過ごしたかによって、近視の有病率は大きく変わるのです。

また、小学生でも低学年ほど近視進行速度が速いことから、近視進行予防を始めるなら小学校低学年からが望ましいと考えられています。

近視の進行を抑える目薬「マイオピン」とは

マイオピンとは
マイオピンは、学童期の近視の進行を抑制させることを目的にアトロピンを0.01%配合させた点眼薬で、Singapore National Eye Centre(SNEC:シンガポール国立眼科センター)の研究に基づいて開発されました(Ophthalmology 2012;119(2):347-54)。

 

近視の進行を抑制することが大切な理由
子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。

近くで見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。

そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。

低濃度アトロピン(マイオピン)には眼軸長を伸展させる働きに関連するムスカリン受容体をブロックする効能があると言われています。

 

プレゼンテーション1

 

マイオピン点眼薬が選ばれる理由
アトロピン配合点眼薬は、近視の進行を抑制させる点で統計的にも臨床的にも効果が確認されている唯一の治療法です。

アトロピン1%は1960年から近視治療用に使用され続けています。

しかしながらアトロピン1%は下記のような不快な副作用を引き起こします。

 

瞳孔の拡張に起因するまぶしさがでます。
目の遠近調節機能(短焦点機能)の低下を理由に近くの物がぼやけて見え、読み書き等近くを見る必要がある作業に困難が生じる
アレルギー性結膜炎及び皮膚炎
マイオピンはアトロピンの局所点眼を超低濃度から処方することにより最適な近視抑制を実現するので、近視の進行スピードを効果的に抑え、同時にアトロピン1%による不快な副作用を回避します。

 

マイオピンの特徴
副作用がほぼ皆無の近視抑制薬です。
近視の進行を平均60%軽減させると言われています。
日中の光のまぶしさに影響を及ぼさないため、サングラスもほぼ不要です。
目の遠近調節機能(手元を見る作業)に殆ど影響を与えません。
近見視力の低下に殆ど影響を与えず、更に累進屈折眼鏡も不要です。
毎日就寝前に1滴点眼するだけの、非常に簡単な治療法です。
目薬(1本5㎖)は両眼用で1カ月の使い切りです。
点眼薬はGMP(医薬品製造管理および品質管理基準)準拠の工場で製造されています。
*近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年間継続して使用することで何もしない方と比べ近視の進行を軽減できたという報告を基にしています。

 

2年間で約60%の近視抑制効果!

マイオピン効果グラフ

 

マイオピンの安全性について
シンガポール国立眼科センターのアトロピン0.01%の効能・効果及び安全性の研究(点眼を2年間継続した後によるもの)では以下のように報告されています。

アレルギー性結膜炎及び皮膚炎はほとんど引き起こしません。
眼圧に影響を与えません。
白内障をおこしません。
点眼終了後も、目の遠近調節または恒久的な瞳孔の拡張機能が喪失することはありません。
網膜の機能に一切影響を与えません。

マイオピン治療のよくある質問

Q:本当に効果があるのですか?

 

A:シンガポール国立眼科センターの臨床試験で、アトロピン0.01%(マイオピン)の近視抑制効果が証明されました。近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年間継続して使用することで、何もしない方と比べ近視の進行を60%軽減できました。

マイオピン効果グラフ

※日本でも7大学(旭川医科大学、大阪大学、川崎医科大学、京都府立医科大学、慶応大学、筑波大学、日本医科大学)にて臨床研究が始まりました。当院の目薬も国内臨床研究と同じ目薬を使用しています。

 

 

Q:視力は回復しますか?

 

A:基本的には近視を進まさないようにする治療であり、視力を回復する治療ではありません。しかし、中には視力が回復する方もおられます。ただ、視力の回復効果が長期的に持続するかどうかに関しては未知であります。基本的には近視の進行を防止し、視力が悪くならないようにするための治療とご理解ください。

 

 

Q:副作用はありますか?

 

A:点眼後7~8時間ぐらいまぶしさを感じたり、ぼやけることがありますが、必ず就寝前に点眼して頂ければ、翌日の生活には特に問題ありません。まれに結膜アレルギーが起こることがございますが、副作用がほぼ皆無の良好な近視抑制用点眼液と言われています。

 

 

Q:全身への影響はありますか?

 

A:現在のところ報告されておりません。

 

 

Q:どれぐらい続けるのですか?

 

A:人にもよりますが、12歳ぐらいまでです。

 

 

Q:子供が12歳を過ぎているのですが、治療を受けることは可能ですか?

 

A:はい、可能です。現在までになされている報告は6~12歳を対象にしたものですので、臨床的なデータがありません。しかし、12歳を超えても近視は進行しますし、低濃度アトロピン点眼は近視の進行を抑える可能性があります。治療を希望される場合には御相談ください。

 

 

Q:効果がない方もおられますか?

 

A:残念なから、効果が出にくい場合もあることが報告されています。まず2年間は治療を継続して頂き、効果をみるというのが望ましいと考えています。

 

 

Q:メガネやコンタクトレンズとの併用は可能ですか?

 

A:はい、可能です。コンタクトレンズは外した後に点眼して下さい。