レーザー治療外来 Laser Treatments

レーザー治療とは?

レーザー治療とは、レーザー光を眼の中の組織に照射して行う治療方法の総称です。

当院では、眼底疾患に対する網膜光凝固、緑内障に対する虹彩光凝固、後発白内障に対する後発白内障手術を実施しております。通常、通院で目薬の麻酔のみで施行し、治療時間は数分~10分程です。

治療方法

眼底疾患に対する治療(網膜光凝固)

網膜静脈閉塞症

網膜の静脈が詰まって出血を起こす病気です。染み出た血液成分によって黄斑がむくむと、視力が低下します。治療は、抗VEGF薬やステロイド薬を注射して、黄斑のむくみを抑えます。また、レーザー光線を血流が悪いところに照射して、むくみを抑えたり、重症化を防いだりします。

◎治療前[眼底写真]
黄斑に出血とむくみが見られます。

[断層写真(OCT)]
黄斑に染み出た水(黒い部分)によって、黄斑がむくんでいます。

◎治療後[眼底写真]
黄斑の出血とむくみが消失しました。

[断層写真(OCT)]
抗VEGF薬とレーザー光線による治療後、むくみがなくなり、視力が改善しました。

網膜細動脈瘤

網膜の動脈に小さなコブ(動脈瘤)ができて、出血やむくみを生じます。治療は、レーザー光線を動脈瘤に照射して、むくみを抑えます。

◎治療前[眼底写真]
動脈瘤(白色)から出血しています。

[断層写真(OCT)]
動脈瘤から漏れ出した水によって、網膜はく離が起こっています。

◎治療後[眼底写真]
レーザー治療後、動脈瘤が消失しました。

[断層写真(OCT)]
動脈瘤へのレーザー治療後、網膜はく離が消失し、視力が回復しました。

糖尿病網膜症

血流が悪くなった領域にレーザー治療を行うことにより、網膜の虚血や低酸素の状態を改善させます。

◎治療前[眼底写真]
網膜に出血と浸出物が多く見られます。

◎治療後[眼底写真]
レーザー治療後、出血と滲出物が吸収されました。

緑内障のレーザー治療(虹彩光凝固)

閉塞隅角緑内障や、瞳孔ブロックを起こす可能性がある狭隅角眼に対して行うレーザー治療法です。レーザー光線で虹彩(茶目)の端に小さな穴をあけ、房水が流れるバイパスをつくります。

後発白内障のレーザー治療(後発白内障手術)

白内障手術後、濁りが生じた水晶体の袋(後発白内障)にレーザーを照射し、濁りを除去します。