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2019.07.11

水疱性角膜症とは

 

角膜内皮細胞は、正常では1平方ミリメートルあたり2500から3000個ですが、500個以下に減少すると角膜がむくんで混濁し、水疱性角膜症となります。

角膜が混濁することにより、曇りガラスを通して見るように視力が低下します。

また、角膜がむくむと、角膜の表面に水疱ができてチクチクコロコロと異物感が出ます。

 

症状が進行すると水疱が大きくなって破裂し、強い痛みを生じます。

また、長期間放っておくと、初期の角膜表面近くの混濁が、角膜深部まで混濁が及ぶため、治療によって角膜のむくみが良くなっても視力が改善しなくなります。

 

角膜内皮細胞は白内障手術によって、さらに数百個減ってしまいます。

そのため、手術の前に角膜内皮細胞を調べて、細胞数が少ない人は手術を慎重に行う必要がありますし、手術後合併症として水疱性角膜症を起こす可能性をお話します。

 

 

水疱性角膜症。

角膜が白く濁って、視力が低下します。

角膜中央の水疱が破裂して傷ができ、痛みを感じています。