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2016.09.03

白目にできた黄色いシミは治るの?

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デハラユキノリさんの作品です。

 

白目の表面は結膜という半透明の粘膜で覆われています。

この結膜の一部が盛り上がって黄色く濁り、シミのようになったものを瞼裂斑(けんれつはん)といいます。

 

瞼裂斑3

瞼裂斑。黄色く盛り上がってシミのように見えます。

 

瞼裂斑は、コンタクトレンズや加齢が原因であるものもありますが、多くは数十年かけて目に浴び続けた紫外線の影響によるものです。

結膜の表面はもともと平坦でツルツルしているため、瞬きのたびに涙が目の表面全体に行き渡ります。

しかし、瞼裂斑のように結膜がコブ状に盛り上がった部分は、涙が届かずに常に乾いた状態になります。また、コブ状に盛り上がった部分は、瞬きのたびに、上まぶたの裏との間で摩擦を強くうけます。

瞼裂斑が擦れて炎症を起こし、充血やゴロゴロ感が出たものを、瞼裂斑炎といいます。

 

瞼裂斑炎1

瞼裂斑炎。瞼裂斑の周囲が充血し、ゴロゴロとした異物感が出ます。

 

治療は、保湿効果のある点眼薬で瞬き時の摩擦を軽減したり、炎症が強い場合はステロイド点眼薬を使用します。

点眼をすれば、炎症はすぐに治りますが、瞼裂斑そのものが治るわけではありません。

瞼裂斑を切除することもできますが、切除後に新たなコブや充血を生じることもありますので、重症例を除いて、切除手術は一般的ではありません。

瞼裂斑を予防するために、早い時期からサングラスなどで紫外線対策をしましょう。